◆自由VS支配 最強の定義◆

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「ほう……流石はダークナイト最強と言われただけのことはある」 フィスタは茜の発する威圧感の凄まじさに感心したかのようにそう呟く。 絶対的強者のみが放つその独特な殺気。 感じた者は萎縮してしまい、同格の者は武者震いを起こさせる。 威圧感には大別すれば二種類。 煉達の持つその威圧は仲間がいるからこそ、支えがあるからこその自信からくる。 しかし、イアスやマイクが放つのは自身が最強だと疑わない絶対なる自信からくる威圧。 茜は正に後者。 だからこそ、相対するマイクは一番を競うに相応しい相手がいることに歓喜し、震えた。 「ククク……」 マイクが身構える中、茜はゆっくりと片膝を着く。 マイクを睨むその瞳に闘志を宿しながら。 「!?」 セインとアミルダが僅かな驚きを表したのも無理はない。 茜を纏うのは朱い炎と蒼い炎。 それらは混じり合い漆黒の炎となって茜を包む。 「あれは木村さんの……」 「《MIXモード……」 「!?」 更に茜を包むのは波打つように歪んだ空気の層! 「《悪魔の歌声(デビルズ・ソング)》!!」
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