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その時だ。
前方に進路を塞ぐように立っていて右肩に武器猫を乗っけている人影が見える。
ルイはすぐさま体中に電気を纏い、地面を蹴ろうとしたが……
「待って!」
「…………?」
煉がルイの肩を掴み静止させたのだ。
何故、煉はルイを止めたのか……それは煉の目線の先、前方にいる人物が原因だ。
煉と同じ高校の制服姿。
しかし、白いワイシャツがはみ出ていてだらしなさが伺える。
目つきは鋭く髪は金髪で外見はかなり不良のような容姿をしている。
しかし、この少年は外見に似合わず友達思いで優しい人だと煉は知っていた。
だからこそ、何故その少年が自分を睨み殺気を向けているのかが理解出来なかった。
「な、なんで……」
「久しぶりだな、煉」
そこにいたのは煉の大切な友達であり、部活仲間でもある人物。
同じ剣道部……《草部 優太(クサベ ユウタ)》だ。
「く、草部だよね?」
「当たり前だろ?」
煉の問いかけに草部は微笑しながら答える。
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