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「ど、どうして草部がここに?」
「どうして? それを俺に言わせんのか、煉。いや……犯罪者って言った方がいいか?」
煉は眉間にしわを寄せる。
草部の言っている意味が分からなかったからだ。
「やっぱりお前らが原因だったんだな、あの日本での爆破テロ。そりゃそうだよな、こんな力を持ってたのは俺の知ってる限りお前らしかいねぇ」
「ち、違う! あれはダークナイトが原因……」
「だから、お前らがダークナイトなんだろ? セイバーナイトである俺らに牙を向けてんのがその証拠だ」
草部はそう言いながらゆっくりと武器猫に手をかざす。
武器猫が光に包まれ草部の右手を覆う。
そして、光が消えると草部の右手にはトンカチ。
しかし、ただのトンカチではなく長い持ち手が金属でできており、先端に付いているハンマーも少々大きめだ。
草部はそれを肩で担ぐと左手の人差し指で煉を指差す。
「沢山の人を殺しておきながら、お前の親友達の家族はちゃーんと無事だったな」
「それは偶然で……」
「大量殺人者に貸す耳はねぇ。俺や他の犠牲者、生き残った人の家族を殺された恨み、今ここで晴らさせてもらうぜ、この外道野郎!!」
「な…………」
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