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「煉、しっかり持っていろ!」
「当たり前だ!」
木々の枝や葉っぱにぶつかりながらも煉は刀ごとツルに引っ張られていく。
そして、大木の頂上に近い枝の上にはツルを操る草部の姿。
「おらぁ!」
煉は草部と同じ枝の上に着地させられると、草部はツルを手放し左手の手の平を向けてきた!
「うわ!?」
すると、無数の葉っぱが散り全て煉の身体に吸い寄せられるように張り付いていく!
一瞬で顔を葉っぱに覆われたが、煉は顔に張り付いていく葉っぱを左手で払う!
「隙だらけなんだよ!」
葉っぱに気を取られていた煉の前方にはトンカチを振りかぶる草部の姿。
「ぐっ!?」
煉の横腹にトンカチがめり込む!
そのまま吹っ飛ばされたが、煉は横腹を左手で押さえ苦痛に顔を歪ませながらも風と同化し上空に留まった。
「はぁ……はぁ……」
ダメージを受けたが草部が上に引っ張ってくれたため、やっと森林から抜け出すことができた。
煉の視界に入ってきたのは、かなり広い範囲で生い茂る木々!
草部の能力で、半径500メートルぐらいの円内は全て大木からなる森林が広がっていた!
よく見れば標高の高い建物も植物で覆われている!
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