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その時だった。
部屋のドアがいきなり開かれセインとオルガンが入ってきた。
「その話、我々も乗った」
セインがそう言うと、煉はすぐさま首を横に振る。
「だ、駄目です! これは僕達の戦いなんですから! セインさん達を巻き込む訳にはいきません!」
「少年は前に信者を助けてくれた。我々は借りた恩は必ず返す。それに君は武器猫を悪用するこの世界を壊してくれるのだろう? そして、武器猫も人間も安心して暮らせる世界を作ってくれるのだろう? ならば我々も力を貸すのは当然だ」
「で、でも……」
煉は首を縦に振ろうとはしない。
この戦争が身内によって引き起こされたのなら、どうしても自分と、関係のある親友達だけでこの戦いを終わらしたかったのだ。
ゴッドナイトの信者達にも絆の繋がりがある家族などがいるだろう。
尚更、これから起こる命を懸けた戦争には巻き込みたくないのだ。
しかし、セインの意志も固かった。
「じゃあ、我々は勝手に行動させてもらう。もし君達と共闘するような場面が起きてもそれは偶然だ」
「んな!?……」
セインはニヤリと悪戯な笑みを浮かべそう言った。
煉はしばらく悩んだ後、ゴッドナイトとの共闘に仕方なく了解した。
どっちにしろ巻き込まれるなら、始めから共闘を前提に作戦を立てた方がゴッドナイトの生き残る確率が上がると考えた結果だ。
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