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強大な壁に見えるこのベースシグレータ。
その壁にフィスタが予想しなかった亀裂が入り込む。
ここはホテルの地下2階……牢獄がある階だ。
薄暗い廊下、左右にずらりと並んだ鉄格子で閉じられた牢屋の一つにアミルダの姿があった。
両手を後ろにし正座して目をつぶっているその姿は、まるで瞑想でもしているかのようだ。
そして、鉄格子越しに見張り役のセイバーナイトが一人いる。
「…………?」
誰かが来た。
そう思ったアミルダは目を開ける。
どうやらセイバーナイトの男性が二人やってきたようだ。
「おい、見張り役のお前も召集だってよ。例の斎藤 煉が攻めてきたらしい」
「くそ、マジかよ……あまり戦いたくないんだけどな」
「仕方ないさ、フィスタさんの命令に逆らったらマイクさんに殺される。俺達は先に行ってるからお前も早く来いよ」
そう言い残し攻めてきたことを伝えに来てくれた男性達はこの場所を去る。
そして、見張り役の男性もぶつぶつ文句を言いながら椅子から立ち上がった。
その瞬間!
「!!」
立ち上がった男性の首すれすれに槍が突き出され、刃が壁に突き刺さる。
どうやら、槍は首を挟むように前と後ろに突き出され、刃が壁に突き刺さっているようで、男性は身動きが取れない!
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