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「!?、!?、!?」
男性はゆっくりと牢屋の方を向く。
そこには鉄格子の向こうでナイフを構えているアミルダの姿。
薄暗いこの場所だからか、アミルダの銀色の瞳が妙に目立つ。
「鍵を渡してもらえませんか? さもないとこのナイフがあなたの首に飛んでいきますよ?」
「わ、分かった!ちょっと待ってくれ!」
何故手錠が真っ二つになっているのか疑問があるが、まずは自分の命。
そう思った男性は右手だけを動かしポケットから鍵を取り出す。
そして、それを牢屋の方に放り投げた。
「ありがとうございます」
鍵を開け鉄格子の扉を開けたアミルダ。
遂にアミルダが解放された!
アミルダは壁に突き刺さる槍を二本とも外し、男性の拘束を解く。
「さて、これであなたは私を逃がしたことでマイクに殺されますね」
「う……」
うなだれるように俯く男性。
しかし、アミルダは手を差し伸べた。
「それが嫌なら私と一緒にこの基地を潰しませんか? そしたらもう支配される必要はありません。他にもフィスタのやり方に反感を持つ者を集めて……反乱を起こしてやりましょうよ」
ニヤリと不適に笑うアミルダ!
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