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一方ヒメのチーム。
立ちふさがるのは和風美人の妖艶な女性……緋乃。
「ふふ……どうしました? かかってこないのですか?」
「…………」
扇子で口元を隠しながら挑発してくる緋乃。
ヒメは剣を構えたまま緋乃を睨んでいる。
幻影のような世界で幻影のように現れたこの女性……恐らく無闇に攻撃しても意味はないとヒメは考えていた。
「くらえ!」
信者の一人が発砲する!
放たれた銃弾はやはり緋乃の体をすり抜けた。
つまり、屋根の上にいる緋乃は実体ではない。
「恐らく……幻」
そう呟いたヒメ。
すると、緋乃は隠しもせず頷いた。
「ご名答……私の能力は《幻》。ですがそれはあくまで《C・A》の力であり、私本来の属性は違いますわ」
「…………」
ヒメはダークならどうするかを考える。
もし、ダークが言うなら……
「ククク……くだらねぇ属性だな! つまりあいつは《幻》なんだから攻撃できねぇ! だが攻撃する術があるからこそ奴は攻めてきた……その攻撃する術を使う時は間違いなく実体! つまりそこをボコればいいんだろ?」
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