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ゾクッ!!
そう聞こえてきそうな程、体に悪寒が走った里奈。
本能が告げている……攻撃するなと!
「くっ!」
「里奈様!?」
せっかく距離を詰めたのに後方に跳ぶ里奈!
菊は里奈の行動が理解できなかった。
しかし、里奈は確かに感じた……攻撃してはいけないという直感に近い感覚を。
改めてジルを睨む里奈。
笑っている……不気味に笑っている!
「なぁんだよ、あのまま攻撃してくれればあんたの右手は潰せたのにねぇ」
「…………」
「どうやらあんたのスタイルは肉体強化による肉弾戦……ハ! 残念、ならアタイはあんたの天敵だね」
すると、ジルの腹部や左腕の皮膚に変化が現れる!
一部の皮膚が外側に伸び鋭利な針のように飛び出した!
まるで針鼠……腹部と左腕は一瞬にして無数の針に包まれる!
「属性具現……《針》」
「針!?」
里奈が驚くなか、ジルは針と化した皮膚を元に戻す。
「さぁ、仕切り直しといこうじゃないか!」
無数の針が鞭から生えるように出現した!
ジルはその鞭を地面に叩きつけそう言い放つ!
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