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草部は煉を縛っていた木の根っこを取り去る。
すると、後方に跳び距離を取った。
煉は立ち上がると刀を構えて草部を見据える。
「ここからが本番だ！」
「あったり前だ！ 見せてやるぜ、俺の本気を!!」
草部はトンカチを地面に叩きつけた！
すると、周りの木々がざわざわと騒ぎ出す！
「なんだ……？」
「さぁ……俺の本物のテリトリーだ！」
そう、草部は卯化をも習得していた！
卯化の発動の際は発動者が一旦属性に包まれるのが定石！
草部は今属性に包まれている……この森林地帯全てを属性で包み更に強化するつもりだ！
「《モード・冥獄樹海(ﾒｲｺﾞｸｼﾞｭｶｲ)》!!」
「うっ!?」
途端に体が重くなる煉！
重くなった際に俯いてしまい、次に顔を上げた時には草部は消えていた！
「煉、あの者も拙者達と同じ力を！」
「関係ないよ。本気で応えるだけだ！」
重くなった体に苦い顔を浮かべながらも煉はまず風を吹かせる。
《風読(ｶｾﾞﾖﾐ)》で草部の位置を知る為だ。
「？」
しかし、風が草部を捉えてはくれない。
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