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「!?」
回避しようとしたが、いつの間にか右足にはしっかりと根っこが絡まっていた。
「く! 《風の刃(カゼノヤイバ)!》」
煉は振り返るとすかさず両手を振るい、刀無しで鎌鼬を放つ!
二つの鎌鼬は襲い来る二つの根っこを切り裂いた!
煉は両手で右足に絡まる根っこを取ると走り出す!
草部の能力で体力が奪われ続け体が重いが、それでも一旦逃げなければいけない!
「逃げるのがてめぇの本気かぁ!?」
草部の声に苛立ちが見え隠れしている。
しかし、そんなことは関係ない!
今は時間を稼がなくてはいけないのだから!
「はぁ……はぁ……」
次々と太い根っこが襲い来るが、煉はぎりぎりで回避していく。
そして前方に大木が倒れてきた!
大木が進路を塞いでしまい煉は引き返す……が振り返った瞬間目の前に再び大木が倒れ込む!
「挟まれた!」
前後に大木、煉はすぐに風と同化しジャンプした!
「そこだ!」
草部の掛け声と共に目の前には太い木の丸太が迫ってきていた!
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