◆ベースシグレータ攻略戦!!◆

52/103
前へ
/541ページ
次へ
既に混沌! この景色を言葉で表すなら正に混沌! 視界は全て竜巻と鎌鼬、それに吹き飛ばされる木々の破片や砂! その威力に煉も吹き飛ばされそうになるがしっかりと踏ん張り、残り二つの内の一つの刀を握り肩で担ぐ! 竜巻による轟音で自分の声すらも聞こえないが、それでも叫びながら刀を振るった! 「《肆陣(シジン)!!》」 混沌の更なる加速! もう煉の周りは竜巻で覆われており、時折建物の一部であろう瓦礫までも竜巻に紛れている! もはや森林という物は存在せず、あるのは猛威を振るう竜巻のみ! 煉の両腕はもう切り傷により血まみれ……しかしこれが本気なんだ! これが覚悟なのだと草部に知らしめる為に、煉は最後の刀を掴み肩で担ぐ! 「うおおおぉぉぉ!!」 刀を両手で逆手に持ち思いっきり振り上げる! 「《終陣・無限嵐刃(シュウジン・ムゲンランジン)》!!!!」 そして、思いっきり刀を地面に突きつけた! その刹那! 煉を中心に竜巻が発生し、それはどんどん大きくなりながら他の竜巻、木々、瓦礫、全てを飲み込んでいく! 煉はそのまま両膝を着き俯くと、ゆっくりと目を閉じた。 聞こえるのは風の唸る音のみ。 これで出し切った…… この後にも戦いが控えている筈だが、それでも出し切った…… 後悔はしない。 これが友に対する最大の礼儀だからだ。
/541ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3355人が本棚に入れています
本棚に追加