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「お姉ちゃん、やばいよ!」
「う、うん……」
フィスタの指示通りに動いた筈たが、どこかで不手際があった為に能力が発動しない。
そうとなればミスを追求され、罰を受ける可能性がある。
しかし、これ以上の失態と失敗による被害の拡大を防ぐ為、姉妹が取った行動は……
「今度こそ!」
亜華羽が閃光弾を放つ!
三度目に放たれた閃光はやはりエントランスホールを包み、閃光が消えた頃には……
「いない……」
泰陽達の目の前には既に姉妹の姿はなく、今度はちゃんと能力が発動したようだ。
「な、なんだったのだ?」
「分かんねぇ……とりあえず助かった……」
何が起こっているのか分からないが、南極に飛ばされるという最悪の状況は回避できた。
一度は死を覚悟した泰陽はホッと一息吐き、胸を撫で下ろす。
どうやら、ここは完全に門白姉妹に任せていたらしく姉妹以外にセイバーナイトは見当たらない。
出入り口である自動ドアの方を見れば、外でセイバーナイトの軍勢が無防備に背中を見せている。
ここは完璧に門白姉妹に任せていたという証拠だ。
泰陽達は外にいるセイバーナイトに見つかる前に、カウンターの物陰に隠れしゃがみ込む。
「次に目指すは地下……だな」
そう呟く泰陽にセイン達は頷く。
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