◆ほんの一時の休息◆

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そして、煉の作戦に納得したセインは出掛ける準備をし始める。 「では、ゴッドナイトの信者達に明日の予定を伝えてこよう」 セインがそう言うと、煉は立ち上がりセインに深々と頭を下げた。 「巻き込んでしまってホントにすみません。そしてありがとうございます」 「気にするな。我々が勝手に巻き込まれに行っただけだ。では、これで失礼させてもらうよ」 そう言ってセインは部屋を出ていく。 それを見送った煉は再びベッドに腰かける。 「明日は厳しい戦いになる。皆も今日は休んでよ」 煉がそう言うと、里奈達は頷きぞろぞろと部屋を出て行った。 すると、ルイが煉の服の袖を引っ張る。 「? どうしたの?」 「お兄ちゃん……ぎゅ!……ってしてもいい?」 いきなりそう頼まれ戸惑う煉。 確かに兄妹なのだが、今の今まで他人として接してきたのだから戸惑うのも無理はない。 しかし、煉は照れながらも頷いた。 家族の温もりを感じていたいのだろうと思ったからだ。 ルイは煉に抱き着き胸に顔を押し付ける。 (お兄ちゃんの匂いだ……) 笑顔を浮かべるルイの頭を煉はそっと右手で撫でる。 (明日で……全てを終わらせるんだ)
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