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ようやく屋上への扉が見えてきた。
「よっしゃー!」
泰陽とセインは二人で扉を蹴破り、ようやく屋上に辿り着く!
学校の体育館程の広さがあるこの屋上、フェンスが無い為端っこで足を滑らせば落下は免れない。
そして、中央にはヘリの着地スペースである『H』と大きく書かれた床。
しかし、その床の上にあるのはヘリではなく……
「あら……こんなところにお客様が」
着物を着こなす和風美人、五楊 緋乃!
「あんたセイバーナイトだよな?」
泰陽がそう聞くと緋乃は広げた扇子で口元を隠し微笑む。
「そういうあなたは例の賊……みたいですわね」
「ならば話は早い!」
刹那!
まばたきすら許さないそのスピードで、セインは右拳を緋乃の腹部に叩き込む!
その余りの早さに緋乃は目を見開き驚きの表情。
しかし、セインも同じ表情だった。
「手応えが……」
そう呟くセインの目の前にいた緋乃は、ゆらりゆらりと幻影のように消える。
「幻!?」
「セインさん、後ろ!」
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