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「おはようございます…今日も授業を始めますよー」
チャイムと同時に教室のドアを開けて教卓へと進む。片手には拳大の原石を持ち、反対側に出席簿を持って。
しかしナティルが授業を始めようとした所で、静かになる生徒など一人もいなかった。
「うーん…。今日も私の授業は人気がないんですね」
少しだけ寂しそうに呟くがこの場合、彼女が寂しいのは授業を聞いてもらえないことではないし、自分に興味を持ってもらえないことでもない。
只々、自分の愛する石を、見つめてもらえないのが寂しいのである。
誰一人講義を聴くこともなく、授業は終了した。
終了の合図を知らせる鐘が鳴ると我先に教室を出ていく生徒を眺めながら
授業中に伝え忘れたことを思い出し、教室の後ろまで届くように大きな声をあげた
「来週テストですから、準備してきてくださいねー!!」
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