白き狼、太陽の下で

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「あの・・・大丈夫?」 再び声が耳に届き、今度はきちんと言葉に出せた。 「平気・・・です」 「そう、よかった・・・」 安心そうに微笑む彼女を見ると、心臓が強く鳴り響く。 (っ・・・やばい、やばい、やばい、やばい!!) こんな気持ちは初めてだった。 (もしかしたら、俺は・・・) しかし、その気持ちが確かだとすると非常に都合の悪いことがハクヤを待っていることになる。 「あの・・・もしかして、ソーラさんじゃありませんか?」 絞りだすような声でハクヤは言葉を吐き出した。 違っていてほしいという願いもこめて。 「そうだけど・・・私がソーラよ」 自分が探していた美しいヤギ。 それは、目の前にいた。 ハクヤは、悲しい現実に顔を歪めた。 (こいつを殺さないといけないのかよ・・・)
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