恋愛説明書

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毎朝5時半には起床。 職人の見習いを始めてから、これは続けていた。 携帯を見ると、メールが来ていた。 《返信ありがとう😃 突然だったし、返事来ないかと思ってました😓 またメール入れますね😌 涼子》 返事を返すべきか迷ったが… 何もせず仕事に出かけた。 夕方… 健一に電話をかけた。 プルルル…プルルル…プルルル… 「どしたぁ?昨日はメールちゃんと届いたかぁ?」 「おぉ…余計なお節介…ありがとさん」 二人とも笑いながら会話していた。 「ちゃんと返事したんだろうなぁ?」 「いや…今朝はなんもしてない…」 「はぁ⁉お前なぁ…俺が1から恋愛について教えてやろうかぁ?」 「うっさい…」 確かに… 恋に説明書があるなら… 悩んだり苦しんだりしなくていいのかも知れない… 電話の向こうで爆笑している親友の言葉が… やけに重く感じた。
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