序幕

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僕には、世界で1番大好きやった人、がいる。 本当に好きで好きで、しょうがなかった。 彼の性格、子どもみたいな柔らかな笑顔、ご飯を食べる時の幸せそうな顔、そん時に出来る笑窪。 それとは反して、時折見せる男らしく、真剣な表情。仕種ひとつをとっても…彼のすべてが愛おしかった。大切やった。 最後の恋、やと思っていた。彼との恋が… 彼が僕のすべてやった。 あの頃、僕の世界は、彼中心で回っていてん。 やから、本気で愛してん。そう、全力で…。 やけど…貴方にとっては、そうやなかったんよね? 貴方にとって僕は、ただの止まり木でしたかなかったんよね…。 疲れた羽を休めるための、ただの止まり木、でしか…。 .
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