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「おはよーございま~す!」
「お、安。はよっ!!」
亮を見送った後にバタバタと食器を片付け、洗濯物を干してから家を飛び出した僕は、どうにか始業時間までに職場に滑り込んだ。
と、同時に聞こえてきた、間延びした声。
目線を上げると、目の前には綺麗な瞳が印象的な人がいた。
そう。先輩であり、同僚でもある渋やんがブースの入口で僕を迎え入れてくれていてん。
ニカッと笑った時に出来る目尻のシワが、彼を少し幼く見せる。
しかし、仕事になると、人が変わったようになるからビックリやねん。
「安、今回のショーに出す服のデッサン出来たか?」
「あ、それね!出来たから持ってきたで!!」
出来上がったデッサンを渡せば、渋やんは心の底からの笑みを浮かべてくれた。
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