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荒涼とした荒野。
ホントに…なにもない。
かなり遠くに、サボテンが
ポツン…
と、幾つかまばらに立ってたり、岩山が
ユラユラ…とボンヤリと遠くに在るのが
判るぐらい。
乾ききったざらつく風と、まるっきり!
容赦ないお日様が、二つのわたしを、
じーっくり
と、スモークするみたいに絶え間なく
照らし、もう一つのわたしだけの素肌
を干からびさせる。
わたしは、一体いつからここで、動く
こともなく、座りこんだままでわたし
を眺めてるんだろう?
ほんの……さっきからの気もするし、
もう気が遠くなるほど長い刻をここで
ただ過ごしてる気もする。
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