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俺は夢を見た。
暗い部屋で数人の男達に囲まれ、銃を向けられている。
ある男が口を開くが声が全く聞こえてこない。
話の内容が分からないまま事は進んでゆく。
だがなんとなくではあるが内容が分かる。
というより知っていると言った方が妥当だろう。
そして殴り合い、撃ち合い、倒れる。
そういう変な夢。
早く覚めろ。
目を開けると真っ白い天井が見えた。
どうやら横になっているみたいだ。
ベットの脇には規則的にピっと鳴る機械。
反対側には本部長。
その隣に涙ぐむ女性。
この女性には見覚えがある。
………いや、そういう風に言うのは失礼か。
「…………薫」
自分でも驚く程声が出なかった。
だがなんとか絞りだした。
「こ、孝次さん」
足元には医者がいた。
「舘川さん、よかったですね。もう少しズレていたら即死でしたよ」
医者の言葉は耳には入ってこなかった。
薫が側に来て、泣き崩れる。
俺に覆いかぶさるように泣く。
そっと薫の肩に手を回す。
「すまないな」
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