723人が本棚に入れています
本棚に追加
ー関西空港ー
「滑走路の封鎖、完了しました」
敬礼し走ってゆく隊員。
他にも数えきれない程のSIT隊員がいる。
「全員集めたのか?」
「いえ、全員の半数です」
指揮官らしき男とその横に立っている副指揮官らしき男。
「それで、目標はあと何分で到着予定だ?」
「あと…」
時計を見る。
「40分弱です」
「そうか。そろそろ全員配置に付かせておけ」
「はい」
副指揮官らしき男は無線を肩から外し言った。
「総員戦闘配置。繰り返す。総員戦闘配置」
無線を切った瞬間、当たりが慌ただしくなり、それぞれの隊員がそれぞれの配置に向かってゆく。
「安易な発砲は許可しない。反撃はこれに限らず。各自状況をよく判断せよ」
再び無線に向かって言った。
すると各部隊長から返事が次々とはいる。
その返事を聞いていないかのように、指揮官らしき男を見る。
「総員戦闘配置に付きました」
「うむ」
そう言って置いてある、簡易椅子に座りこんでしまった。
「あとは待つとしよう」
最初のコメントを投稿しよう!