第13章

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ー空港ー 管制塔 一人の隊員がヘッドホンを耳に当て丸い画面をじっと見つめている。 今か今かと丸い画面の隅の方を凝視する。 周りにいる空港関係者も固唾をのんで見守る。 静かな室内。 そしてそれは静かに鳴りだした。 ピコン… 隊員はすぐに反応した。 「このレーダー圏内は飛行禁止にしてあるんですね?」 振り返らずに空港関係者に聞く。 「はい。恐らくその飛行機は例の飛行機かと…」 「わかった」 横にある無線機を手にとる。 「隊長」 ”なんだ?” 「目標がレーダーに入りました」 ”了解。あとどのくらいで着く?” 「約15分程と思われます」 ”ご苦労” 隊員は無線を切り、振り返る。 「何かあったら知らせて下さい」 「は、はい…」 そう言い残し管制塔を後にした。
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