第13章

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「うん。頑張って」 1番嬉しい応援を背に集中する。 まず車輪を出す。 スイッチを入れると車輪が出たと知らせるランプがつく。 次に入射角を確認する。 少し深すぎる。 なんとか調整する。 ”フフフ…” あの声がする。 ”よく手動に切り替えれたわね” 里美だ。 ”まぁ無事着陸できる事を願うわ” 無視だ。 こんなのに惑わされてはダメだ。 ”でも…………もし着陸できたとしても、生きては帰さないよ” 思わず行動が止まる。 いきなり低い声だそう言う。 ”この飛行機には爆弾が積んであるの。だから生きては帰さない” なに? じゃあここで頑張っても無駄なのか? いや、生きて帰ってやる。 ”じゃあせいぜい頑張って” 里美の声が聞こえなくなる。
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