・第3章 長い夏休み~海辺のカモメ歌~・

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「……何?」 「気になるなら行ってきていいよ」 「……別に気になってないよ…」 「…嘘つかないで、ほら!」 私はそう言われてユウくんの所へ……。 パラソルの下ではユウくんが顔にタオルを被って寝ていた。 【……起きてるかな……】 「ねぇ……」 私は頑張って声を出した。 するとタオルだけ取って顔がこっちに向いた。 「どうした…?」 「ちょっといい……」 「あぁ…いいけど」 ユウくんはすんなりいいと言ってくれた。 「…車の中では…ごめんなさい…」 そんなユウくんの優しさのおかげで少しだけまた素直になれた。 「別に気にしてないぞ」 「でも……」 「それじゃ、今度オススメの本を教えてくれよ」 ユウくんは笑顔だった。
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