・第3章 長い夏休み~海辺のカモメ歌~・

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(私は先輩のことが好き……なのかな?) そう心に問いかけてみるけど、私の中での答えははっきりしない。 はっきりしない私自身が少し嫌になってしまった。 だけど、それはしょうがないことなのだと思う。 だって―――。 「―――だって私は…「琴江…ちゃん?」」 「せ、先輩っ!?」 バシャンッ 突然の先輩の呼び掛けに私は驚き、足をひっくり返してしまった。 「大丈夫、琴江ちゃん?」 と、先輩は私に手を差し伸べてくれた。 「平気……です」 「そっか…」 「うん…。…それよりどうして先輩がここに?由亜さんと一緒じゃないんですか?」 私のその質問に先輩は少しだけ戸惑っていた。 (悪いことを聞いちゃったのかな?)  
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