・第3章 長い夏休み~海辺のカモメ歌~・

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――――――。 ――――。 ――。 「……あれ?由亜が居ない」 戻ってみると由亜が居なかった。 「体調でも悪かったのかな…」 そう呟いていると――― 「由亜って子ならさっき用事があるって言ってどこかに行ったぞ」 と、聞き覚えのあるような声で男が話し掛けてきた。 だが、その男はタオルを顔に被せていたのでどんな人かはわからないが、同年代であることは勘でわかる。 「そっか…わざわざ教えてくれてありがとう」 「気にするな。オレは頼まれてたことをしただけだ。それよりさっきの子は君の彼女か?」 「なはは…違うよ」 「……そうか」 「そんなことより、キミは遊ばないのか?」 「遊びたい……だけど、疲れてるから休んでるんだ」 「それじゃあ、地元の人じゃないんだ」
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