・第3章 長い夏休み~海辺のカモメ歌~・

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「あぁ…隣街から来たんだ」 「隣街って…キミも柏乃から?」 「キミも?……って君もか?」 「偶然ですね……」 「そうだな……」 少しだけ沈黙してると…… 「「まさかっ!?」」 「優儀か?」「奨か?」 起き上がった優儀は顔からタオルが落ちた。 「世界は狭いな……」 「なはは……」 お互いに笑ってしまった。 「あの子と2人で来たのか?」 「後輩とかも一緒だ」 「オレは天草とクラスの女子と泊まりでここに来てるんだ」 「泊まり?この辺りホテルなんてないよ」 「喫茶店のマスターに別荘を天草が借りてくれたんだ」 そう言って優儀は別荘を指差して教えてくれた。 「あの別荘に優儀たちがいるとは思わなかったよ」 「オレもいるなんて思わなかったぞ」 そんな久々の再会を感じていた。
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