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「遅いな先輩……」
何かトラブルに巻き込まれてないか、と私はさっきから心配で仕方がない。
私の心配を余所にビーチで遊ぶ人たちは無邪気にその時間を楽しんでいる。
そんな光景を見て私は自分の姿を見た。
「はぁ……もう少し控えめにしたら良かったかも……」
夏休みだからとかと言って調子に乗ってビキニを買って来るんじゃなかったと後悔してしまう。
そして私が嫌なことと言えば―――
「ちょっとそこのキミ」
と、馴れ馴れしく私の肩に手を置き話しかけてくる男の人…。
今日で何度目だろ…
「な、なんですか?」
「キミ、しばらく1人でしょ?俺と遊ばない?」
「ごめんなさい、私待ってる人が居ますから…」
「待ってる人?…あぁ、あの野郎か。あんな冴えない野郎よりも俺と遊んだ方が楽しいよ」
と、その男の人は私の手首を掴み引っ張ってきた。
「や……やめて‥ください!!」
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