・第3章 長い夏休み~海辺のカモメ歌~・

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もがく私を 「可愛らしい声だね。ますますキミと遊びたくなったな~」 いやらしい目で見るその人から私は一刻も早く逃げて、先輩のところに行きたかった。 (先輩…助け…て…) 「黙った顔も可愛いね~。つか黙ってるってことは…いいんだよね?」 「ちがっ…や…やめっ…んん~」 何を勘違いしたのかその人は私の胸を触ってきた。 誰にも触られたことのない部分を誰かもわからない人に触られた―――。 「柔らかいよ…キミの。見た目より大きくて弾力がある…」 そう言うと、掴まれている力が強まった。 抵抗しても離れないその男の人にどうすることも出来ない私…… 途方に暮れている時――― 「おい!何やっとる!!」 誰だかわからないけど、助けがきた。 男はそそくさに逃げていった。 私はその場に座り込み、近づいてくる助けてくれた人の顔を仰ぎ見ると―――
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