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「まあいいやっ、終わったし!部活部活!」
しばらくそうしていた憲次だったが、吹っ切れたと言わんばかりに盛大な音を立てて立ち上がる。
私が座っているせいもあるが、立ち上がると憲次の背の高さが際立った。標準より幾分背の高い私より、さらに20センチくらいは高いのではないだろうか。
「さなもいくっしょー?」
上から降ってくるその問いに机の脇にあったエナメルの鞄を背負い、立ち上がることでYes、の意を示す。
部活に行く気がある時は、着替えなど荷物が多くなるので大きめのエナメルバッグを持ってきている。それを見て、憲次は誘ってきたのだろう。
「そういえば、百合枝も行くって言ってたな」
少し離れた席に座る百合枝に目をやると、百合枝はまだ教科書を開いていた。どうやら選択科目のテストがまだ残っているらしい。
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