雨上がり

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「夕飯、なんだろーな」 ハンバーグ食べたい気分なんだよね。そんな返事はしない。私が返事をしなければ、父さんの発言はただの独り言になる。 私はおもむろに音楽プレーヤーを取り出して、イヤフォンを耳につけた。 適当に再生された曲は、空気を読んだように、夏の夜を歌ったミドルテンポの曲だった。 もう何回も繰り返し聞いた曲。私のお気に入りだ。 このまま目を閉じれば、凄く良い夢、見られるきがする。今。ほら風はこんなに気持ちいいし。 部活に疲れた私の体は今すぐにでも眠りに落ちられる状態だった。 『落ちる、花火、最後の、花火、私の夏はまだ、はじまっていないけど。?』 しかし、夢一歩、手前、サイドブレーキの音で現実に引き戻される。 「ついたぞー」 気がつけば、もう家の前だった。
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