真夏のデパート

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今の自分は自分じゃない 誰もがそんな傲慢かつ幼稚な気持ちになった事があるだろ まさに僕がそうなのだ よく大人はいう 昔はよかった 昔は… 僕の昔は真逆 昔は地獄だった 嘘と傲慢と裏切りの世界に僕はいた その渦中に僕は身を置いていた ただ僕の周りには一人もいない 僕の半径5メートには誰も近づかない 僕はいつも一人だった 僕はいつも誰かに急かされていた その頃の僕には平穏という言葉は似ても似つかないいわば真逆の言葉 それを変えたのが今は会うことの出来ないあいつのおかげ そんな僕にしつこく粘着質に付き纏い僕を変えてくれたただ一人の人物の存在があって 僕は平穏な暮らしをおくれている 別に死んだとかそんな青春ストーリーに有りがちな分岐点でもない ただ会いずらい距離になっただけのことだ あの人はよく言っていた いや正確には僕に説教をしていたのか 何故人は生まれて死ぬのか 何故人は生きなきゃいけないのか 何故人は死ななきゃならないのか 私にはわからないけどそれを探すために生きればいいじゃない 他人の人生に介入しちゃダメ 自分の人生に一生懸命になりなよ 多くの人に恋して 限られた人を愛して そして一人で死ねばそれこそ本望だと君はおもわないかな 年齢が同じやつにここまで上からここまで傲慢に哲学的思考をにこにこと笑いながら僕に問い掛けてきた そのときも僕は… 『そ…そうですね』
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