記憶

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そんな会話をしながら歩いている内に学院に到着した。 「さて…… まずは医療室だな」 グラウスは医療室に向かって歩きだした。 「でも、こいつなんで倒れたんだ?」 ディックはグラウスに尋ねた。 「分かんねぇ…… こいつには謎が多すぎる。武器の事といい、最後の結界といい……」 グラウスも分からないと言った。 「この子、武器消したり、どっかからか出現させたりさたよね」 リリィも疑問を浮かべている。 「そうですね…… 双剣はローブの中に隠せるとしても、あの大きな鎌は無理ですよね……」 ルーシャはそう答えた。 「ま、こいつが起きたらこいつ自身に聞けばいいさ」 グラウスは楽天的にそう言った。 「でも、またこいつ暴れないか?」 ディックは少し顔を引きつらせた。 「可能性はあるな、気を抜くなよ。」 グラウスの言葉にディック達は唾を飲んだ。 「そういや、医療の先生ってどんな先生なんだ?」 ディックは先輩2人に尋ねた。 「エイデル先生のことか。優しくて、キレイで、まさに養護教諭って感じの先生だ」 「あと、魔術が使えるんだよ」 ディックの質問に2人が答える。 「へー……って魔術使えるの!?」 ディックは目を丸くして驚いた。 「うん使えるよ。魔術って言っても、その中の治癒術の事だけどね」 「へー……凄いんだな。 この学院に魔術使える先生が居たんだなぁ……」 リリィの説明に、ディックはそう呟いた。
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