記憶

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次の日もいつもと変わらず授業は進んでいった。 いつも通りディックは、先生に当てられても、中途半端な解答しかできずにクラスメイトに笑われていた。 それとは逆に、ルーシャは、先生に当てられても、いつも通り完璧な解答をしてみせた。 「ハァ…… ようやく授業が終わった……」 ディックはゲッソリしている。 「もう……だから勉強もしましょうって言ったのに……」 ルーシャが呆れてディックに言った。 「まぁいいや…… 早く医療室行こうぜ」 ディックはルーシャの言葉を無視し、逃げるように医療室に向かって歩きだした。 「あ、待ってくださいよ」 ルーシャは慌ててそれを追った。
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