記憶

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「……1ついいか?先生 なんでこいつにそんな魔術がかけられてるって分かったんだ?」 ディックは自分の抱いている素朴な疑問をぶつけた。 「そういえば…… どうしてですか?先生?」 リリィも気になったらしく便乗する。 「あぁそれはね、この子の魔力に干渉したのよ」 だがそれを聞いた4人は首を傾げた。 「ふふっ……。魔力にはね、それぞれの術者特有の波長があるの。そして、術者の魔力は体全体に流れてる。 さらに、かけられた魔術には、その術者の魔力が込められている。 今回はそれを利用したのよ」 エイデルはクスクスと笑いながら説明を続けた。 「……この子の魔力の波長から、別の波長を読み取ったっていう事ですか?」 ルーシャは考えながらそう尋ねた。 「すごい!あなた優秀ね! その通りよ。この子の魔力の波長を読み取って、その中で別の魔力の波長を探すって事。 そして、それを行ったら別の波長が見つかったってわけ」 エイデルは自分の行った事を説明した。 「へぇ………… よく分かんなかったや……」 ディックはみんなに聞こえないようにそう呟いた。
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