8217人が本棚に入れています
本棚に追加
悠然とベンチに戻る甲斐をみんなが一斉に出迎える。
陸「てんめぇっかっこいいじゃんかっ!」
久「さっすが4番っ」
嘉「凄い…」
そんな中、瀬能が甲斐の方に軽く拳を向けると、甲斐もまた軽く笑って拳を合わせる。
峰ヶ丘高校ベンチが盛り上がる中、ゆっくりと城がマウンドに歩み寄る。マウンドには森が一人…まだホームランのショックが抜けないのか、肩と膝を落として呆然として立っている。
城「森」
城がマスクを取って森の名を呼ぶと、森は「城さん…」とかすれるような声で呟いて城を見上げる。
城「すまなかった…俺のリードミスだ…」
突如、城が頭を下げる。
森「えっ?」
森は訳がわからないといったようにうろたえる。それもそうである。城が甲斐を不気味に感じて出したサインに首を振り、直球のみとごり押ししたあげくの結果、同点ホームランを打たれた。明らかに森の慢心から取られた点であり、城になんのミスもなかったように見えた。
しかし…城は頭を下げた…
最初のコメントを投稿しよう!