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「さて!」
急に張り上げられただみ声は、あたしの耳をすり抜けずに留まった。
急に現実に引き戻された感じ…。
「もう知ってるかもしれんが、今日転校生が来ている」
そんなあたしを尻目に、どんどんと話を進めていく担任。
ちょっと声のトーン、落とせっつーの。
「じゃあ入ってもらうか」
とは言うものの、やはり転校生には興味がある。
そこまで冷めた人間ではない。
視線を扉に移すと、それは勢いよく開けられた。
……無理。
転校生を見るやいなや、あたしのテンションは著しく下がった。
自分でも顔が強張っていくのが分かった。
そして、自然とため息がこぼれた。
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