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教壇の前に立つ男は、明るい髪色で、転校初日で早くも制服を着崩していた。
こちらは転校初日で控えたのだろう、耳にはピアスの穴が幾つかあった。
・・・
この時点でアウトだ。
あたしの嫌いなタイプ。
いわゆるチャラ男。
「どーも!親の都合で越してきました、上条弘也(かみじょうひろや)と言います♪ちなみに彼女いません!よろしく~!」
…おまけに発言が軽い。
挨拶で彼女いる、いないを言うなんて…
あー、あたし多分愛想笑いすらできないや、こりゃ。
なんて苦笑いを浮かべていると、教室の至る所からカッコイイという声が聞こえた。
あたしは嫌な予感がして、恐る恐る振り返った。
すると案の定、転校生に見とれている仁美がいた。
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