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まだ真新しい学校指定の鞄を持って、転校生がこっちへ近いてくる。
あたしはその存在を否定するかのように、窓の外を眺めていた。
これから仁美に話しかけにくくなるなぁ…。
そう思うと、今日早くも2回目のため息がこぼれた。
朝のHRが終わると、あたしの席の近くに人が群がった。
正確にはあたしの斜め後ろに。
正確には女子が群がった。
「ねぇねぇ、どっからきたの~?」
「彼女いないんだってぇ?」
「メアド教えて~?」
…あぁー、うるさいしウザい。
あの猫撫で声をどうにかしてほしいよ、ほんと…。
そんな事を思っていると、誰かに肩を叩かれた。
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