加津佐さんの失態

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「はぁ…」 有明は自分の部屋で無意識のうちに溜息をついていた。 ひだまりホームで軍野さんから突然申し込まれた見合い話。 しかも先に待つのは学院長という椅子。 有明は今のところそこまで出世に興味はない。 まして今の自分には瑞穂という大事な恋人がいるのだ。見合いなんてする意味がない。 すぐさま軍野さんに「見合いはできない」と話をした。 しかし軍野さんも理事長にまで上り詰めただけのことはある。 一筋縄ではいかないようで、「来週改めて答えを聞かせてもらう」と押し切られてしまった。 何をどこまで話したら納得してくれるのだろうか。 有明が溜息をつくのも無理はないというものだ。
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