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瑞穂と布津はその後溶け始めたアイスを黙々と食べた。
「ごちそうさま。アイスありがとう」
「どういたしまして」
布津の手にしているコンビニの袋に空になったカップとスプーンを入れながら瑞穂は穏やかに笑って言った。
そして、自分の空になったカップを袋に入れている布津の横顔を見てから、正面を向き俯きながらぽつぽつと話をし始めた。
「あのね……雪人さん、お見合いするみたいなんだよね」
「……は!?」
瑞穂の言った一言がすぐに飲み込めなかった布津は間をあけて反応する。
「逆玉…とかって」
「はぁ!?いや意味わかんねぇし!なんだよそれ!」
「私もよくわかんないよ……さっき部屋に行ったら加津佐さんがそういう話してて」
「見合いするって有明本人も言ってたのか?」
「言ってないけど……最近あんまり会えてなかったのも、お見合いのことがあったからなのかなって」
瑞穂の顔がまただんだんとくもり始める。
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