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「仕方ないじゃない、私とまともにやり合える人があんた以外居ないんだから」
因みに、妃芽の段は4。
高校生の取れる段位じゃねえぞおい。
まあ、そんな奴と自己流の喧嘩術で紛りなりにもやり合えてる俺も大概常識外れだと思うけどな。
「まあ、大事無いならそれでいいわ。 で、あんたは今日は何か予定あるの?」
「んにゃ、何もねえよ。 大体、休みの日は休むのが常識だろ」
「だからこんな時間までグータラ寝てたって訳? あんたねえ、日頃クラスの皆から何て言われてるか知ってる? 『三年寝太郎』よ『三年寝太郎』! あんた悔しくない訳!?」
「言わせたい奴らにゃ言わせとけばいいんだよ。 別に悪口言われて死ぬ訳でもねえだろ」
「あんたが良くても私が悔…っ!」
ん?
今、何を言おうとしたんだよ?
途中で止められたら気になるじゃねえか。
「おい、今なんてった?」
「な、何でもないわよバカ!! とにかく、明日はちゃんと学校に来なさいよ!」
一気にまくし立てると、妃芽は怒りの余り顔を真っ赤に染めて部屋を出ていった。
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