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母さん……最初から俺の部屋掃除するつもりだったか。
まあ、ありがたいっちゃありがたいな、掃除苦手だし。
てか、三角巾とゴム手袋がこれ程似合わねえ40歳も珍しいな。
見た目だけなら俺と同い年(16歳)だし。
「そうか。 じゃあ頼むわ」
母さんにそれだけ言って、リビングに下りる。
因みに、俺の家は二階建ての二世帯住宅。
本当は田舎の祖父ちゃん達も呼ぶ筈だっんだけど、父方の祖父ちゃんが「儂ゃまだ一人でやれるわい!」とか意地張りやがったり、母方の祖父母がタイミング悪く入院したりで、結局今住んでるのは俺と父さんと母さん、後は二年前から居着いてる居候の「ぽち」(言っとくけど自称だからな。 因みに、現在20歳の女子大生で、家庭の事情で家出中なんだと)くらいのもんか。
おかげで家の中が広いのなんの。
「あ、ユズルさんおはっすー♪」
……って、何でよりにもよってこのタイミングでカチ合うんだよおい!
「風呂から上がったらタオルで隠しやがれ!!」
そう、俺の目の前にいたのは、一糸纏わぬままうろつく「ぽち」だった。
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