想うだけでは。

9/10
前へ
/111ページ
次へ
「もう、いい」 あ、俺今、 抱き締められてんのか。 「せ、んせ…?」 「俺の理性がもたねえ。」 え。 「んな、真っ赤な顔して 小動物みてーに 震えながら言われたら たまんねえっての」 「しょ、小動物って…!」 ふわりと頭を撫でられる。 …気持ち、届いたのかな。 「俺は、雨月しか見てない。 それはこれからも ずっと、変わらない」 耳元から聞こえる甘い声に 甘い痺れが全身を駆け巡る。 「…天。愛してる。」 あぁ、もう。 先生は狡いな。 いつもそうやって 俺の心持ってくんだ。 鷲掴みにして離さねー。 責任とって、 最後まで、ぜってぇ離すなよ。 つか、 離れろって言われても 離れてやんねーかんな。
/111ページ

最初のコメントを投稿しよう!

229人が本棚に入れています
本棚に追加