見上げればそこに。

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「はい初めまして~ 白矢龍と言いまっす。 よろしく~」 かっこつけ気味にそう言った シラヤ リュウ、とかいう奴は 早速女子から 質問攻めにあっていた。 「きょーみねー」 そうぼそりと呟いた俺は 机に突っ伏して 寝る体制に入った。 「…ら、天!!」 「んー…?」 ぐらんぐらんと揺らされ、 目を覚ますと 潤と裕太が俺を覗き込んでいた。 「もうお昼だよ~?屋上行こっ」 …昼? 「…!!!?」 ガバッと起き上がり 周りを見れば みんなもう食べ始めていて。 「うわぁ…またやっちまった」 「まあ数学なかっただけ 良いんじゃねぇ?行くぞ」 そう言って 2人は先に行ってしまった。 数学なかったんだ、良かった。 ふう、と息を吐いてから 昼ご飯を持って 2人の後を追い掛けた。
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