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[十分後・ある施設内部]
「暗ぇし、怖ぇよ。なんだよ休暇じゃねぇのかよぉ……」
「こここここコウタはこここんな程度で怖いんですか?や、やっぱりコウタですぬ」
「いや、お前も怖いんかい……でもかわいい!!」
「ふふ…強がっててもやっぱりアリサも子どもね」
そういいながらサクヤはソーマのフードを掴んでいる。
「お前もかよ……」
「あれ?ソーマ?顔青いぞどうした?」
「怖くなんかない!!」
ソーマの裏返った声が薄暗い部屋に反響し、反響した声が不気味に戻ってくる。
「おいおい、オレ以外みんな全滅かよ……まったく、ゆーれいとかよりアラガミのほうが直接的で怖いだろうに」
「いや!幽霊の方が怖いからね!どうしようもないから!!」
「そうですよ!触れないんですよ!!」
「ははははははっ!!」と笑い飛ばしてジャクはずんずん進んで行く。
すると、遠くの方で何かが落下する音が響いて来た。
『いにのぎわきょあああああっ!!』
各々が別々の叫び声をあげ、混合した奇声が空気を震わした。
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