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ジャクは右腕を斬りつけたあとすぐさま後ろに下がり、コウタ達の追撃が当たりやすいようにする。
グァァァアアア!!
目も眩むような光弾が連続でディアウス・ピターの体力を削っていく。
もう、ここまですればあと一撃で終わるだろう。
「潰れろ……」
ソーマの呟きと同時に振り落とされた禍々しい紫のオーラを纏った刃が、ディアウス・ピターの全身を両断するように潰した。
★
「これは…はぁ…ヤバいねぇ…はぁ…」
ディアウス・ピターを潰した直後、その戦闘音を聞きつけたのだろうアラガミの集団がジャク達を取り囲んだ。
「はぁ…はぁ…誰かスタングレネード残ってますか?」
ジャク達はそれを全力で排除しようとしたが、もちろん不可能だった。
「はぁ…ゴメン…はぁ…さっきので最後だ」
倒すことは出来ず、かといって退くことも出来ず……アラガミとジャク達の緊張状態だけが続いていた。
「帰ったら…はぁ…サカキを殴り殺す!!」
「はぁ…あら…同感よソーマ」
だが、その状態も長くは続かない。
「来るぞ!!」
グオオオォォォォッ!!
醜悪な咆哮を聞き、ジャクを含め全員がふと…諦めてしまった。
しかし……
『走れっ!!』
閃光が迸る。
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