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激烈な閃光がアラガミ達の視力を奪った。
『こっちだ!!』
凛とした女性の声がジャク達を誘う。
「くっ、どうなってるんだ!?」
「今はそんなのどうだっていいじゃん!!早く逃げよう!!」
「ええ、コウタの言う通りよ。早く行きましょう」
「チッ、仕方ないか……」
ソーマ達が素早くアラガミ達の間をくぐり抜け、声の主のところへ走った。
アリサもそれに続こうとしたが、ジャクが今まで見たこともない驚愕と恐怖の表情をして立ち止まっていた。
「ジャク!!何してるんですか!!」
「そんな…あり得ない……」
「ジャクっ!!」
「あ、あぁ…ゴメン。行こう」
そうして、ジャクとアリサもアラガミから逃れることができた。
★
「ふむ、なんとか全員助かったな」
美しい光沢をした藍色の髪をなびかせながら、その女性はずんずんと進む。
「まったく、極東支部にはここがアラガミの巣窟になっていることが伝わっていないようだな。やはり、特殊な状態のこの施設がアラガミの存在を隠ぺいするか。……おっと、ケガをした者はいないな?」
後ろにいるソーマ達を見ず、まっすぐに前に進みながら訊ねた。
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